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トッキー
2012.2.23 07:36震災・原発問題

福島に子供を見殺しにする「白い巨塔」が出来たのか?

先週「週刊文春」を
ボロクソにけなしたので、
今週はちょっと褒めます。

今週号に
『郡山4歳児と7歳児に
「甲状腺がん」の疑い!』

というスクープが載っています。

福島第一原発事故を受けて
札幌に避難した親子309名を
地元の内科医が
ボランティアで診察したところ、
7歳女児と4歳男児2名の
甲状腺にしこりが見つかり、
さらに大人9人にも甲状腺がんの疑い、
うち1名はがんが確定し、
手術が決まっているというのです。

これは、
今まで言われてきた
「常識」では
理解できない現象です。

甲状腺がんは進行が非常に遅く、
チェルノブイリでも発症が確認されたのは
事故後4年後くらいからだと言われていました。

そのため、福島でも
18歳未満の子供の
甲状腺エコー検査を
今後2年半かけて順次行い、
その後は2年に1度
検査していくことになっています。

しかし現実に、
1年も経たないのに
甲状腺がんの疑いが出るという、
今までになかった
現象が起きているわけです。

ここで週刊文春は
重要な指摘をしています。

チェルノブイリでは
事故後5年間、
被曝者のまとまった
健診データは皆無

だというのです。

ということは、
「チェルノブイリのデータ」が
前例にならないことが、
いくらでも出てくる可能性があるわけです。

チェルノブイリの例にこだわって
「こんなことはありえない」
と考えるのではなく、
いま目の前に現れた現象に
素早く対応しなければ
ならないということです。

最初の調査に2年半も
かけてはいられないし、
その後の検査の間隔も
短くする必要があります。

ところが、福島県の
「放射線健康リスクアドバイザー」で
「県民健康管理調査検討委員会」の
座長を務める

山下俊一福島医大副学長は、
現在の検査方針を
変えようとは全くしません。

それどころか、
自らが理事長を務める
「日本甲状腺学会」の全国の会員に、
一度検査をしたら
次の検査までの2年間、
追加検査をしないよう指示しており、
実際、不安を抱えて
追加検査を受けようとしても
断られるケースが
起きているというのです。

ひょっとして、
今後ものすごく
大きな被害を招く
「白い巨塔」が
出来上がってませんか?

山下氏は事故後に福島に赴任、
「ニコニコ笑っている人は
放射能の影響は受けません」
などと発言し、
「御用学者」と猛批判を受けた人物です。

その後、雑誌「通販生活」が
インタビューを行い、批判は誤解であり、
山下氏は良心的な医師である
かのようなイメージを作っていました。

ガチサヨクの「通販生活」が
そう言うのならと思ってたのですが、
どうも怪しいようです。

「『今まで見たことがないもの』
を見ている可能性がある」

「今、求められるのは、
現実を直視する勇気である」

週刊文春記事の、
この言葉に全く同意します。

現在発売中「SAPIO」の
『脱原発論』では、
事故後1年も経たないうちに
「絶対安全」を掲げる自称保守の
言説を徹底批判しています。


彼らこそ、表面だけ
勇ましいことを言いながら、
実は現実を直視する
勇気を持たない
卑怯者、臆病者であり、
今後さらなる災厄を
招きかねないのです。
トッキー

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